医療業界で働く看護師は一般的に高給与だといわれているが、これは残業代や夜勤手当、ボーナスなどをすべて含んだ場合の話である。これらを抜いた基本的な月給額については、それほど高額ではないのが現実である。確かに残業をほとんどせず、夜勤にも入らない看護師の年収額は、一般のサラリーマン以下であるケースが多い。30万円ももらえればいい方で、20万円代の人も少なくはないのだ。ボーナスは年50万から100万円ほどは出るので、このおかげで年収額は高くなっている。
残業がないという職場は少なく、多くの人は月に数時間は時間外労働をしている。医療業界は幸いにもサービス残業というものがほとんどないため、残業をすればするほど給与をアップさせることができるのだ。しかも残業代の方が割がよく、簡単に給与アップにつなげられるだろう。夜勤の威力も非常に高く、見逃すことはできない。夜勤1回につき数万円も手当がつくことがあるので、夜勤を目一杯入れていけば年収額を倍にすることも不可能ではないのである。このように、基本給は低くても最終的な年収は高くなるのが看護師の実態だ。
したがって、残業や夜勤を入れることのできないパートタイムの看護師は、それほど高給与だとはいえないかもしれない。看護師として働く場合には、残業や夜勤も好きなだけ選べるようにしておくのが望ましいだろう。そうすることによって、高給与を得られる看護師になることができるのである。